2015/09/27
吃音は本当に憎き敵なのか?吃音症の正体とは。
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どうも月也です。
あなたは長い間「吃音」という症状に苦しめられてきたと思います。
その苦しみは想像を絶するものだったでしょう。
僕もその苦しみに散々追い詰められてきたので、
その気持ちは痛いほど理解できます。
そんな思いをしてきた中で、
吃音に対してこんな感情を抱いてしまってはいないでしょうか?
「吃音は自分にとって最大の敵なんだ!!」
と。
吃音は自分にとって最大最悪の敵で、
これを倒さないと自分の人生はバラ色にはならない。
そんな風に思っていませんか?
確かに吃音は宿主に対して必要以上の苦痛を味わわせる、
いわば敵ではあると思うんです。
しかし僕は、
吃音って実は「味方」なんじゃないかなと感じてるんです。
自分を助けてくれている、
そんな一面もあるんじゃないかなと。
吃音を持っていると、
何かしら失敗をしたり、
恥をかくときとかってあるじゃないですか。
人前で盛大にどもってしまって恥ずかしい思いをしたとか。
何かの発表でうまく説明が出来なかったりとか。
そういう時ってあると思うんです。
またそういった吃音が直接関係する失敗以外においても、
吃音のせいにしてしまったりしますよね。
「自分は吃音を持っているせいで、こんな失敗ばかりなんだ」
「吃音があるから、人生うまくいかないんだ」
「吃音があるから、積極的にチャレンジができない」
こんな風になんでもかんでも吃音のせいにしてしまっていることが、
吃音症で悩んできた人なら必ずあるはずです。
要は、どもりが全ての元凶だと。
僕はまさしくその典型でした。
吃音があるから自分に自信も持てないし、
女の子にもモテないし、
スポーツも勉強もできないし、
夢や目標も達成できない。
そんな風に自分の中にある問題をすべて棚に上げて、
なんでもかんても吃音のせいにしてしまっていました。
「吃音さえなかったら、俺は完璧なんだ!」と。
でも実際はそうではなくて、
吃音どうこう関係なく、
自分の実力不足からくる失敗というのも
多くあるんですね。
例えばスピーチで失敗してしまったとして、
どもりが原因でうまくいかないということも間違いなくあるんですが、
抑揚のつけ方とか、
話の展開の仕方とか、
色々と改善すべき部分はあるんです。
しかし吃音者の場合は、
それらの問題を全部無視して、
全てを「吃音のせいにすることができる」
ある意味で吃音者にとって吃音というものは
「精神安定剤」
みたいな役割を担っている部分があるんです。
最近、アドラー心理学の
『嫌われる勇気』という本が話題になってますけど、
その中でも同じようなことが言及されています。
「吃音者は精神的に安定するために、自ら吃音を欲しているんだ。」
と。
つまり吃音という「言い訳の材料」が自分にとって必要だから、
吃音はいつまでたっても自分の元から去ることがない。
そのようなことが『嫌われる勇気』の中では言われています。
これってまさにそうだと僕は思うんですよ。
もし吃音がなかったとしたら、
全ての問題が自分の元に降り注いでしまうわけです。
「吃音という言い訳の材料」がなくなるから。
いわば吃音というものは、
「緩衝材」の役割を担ってくれてるんですね。
自分が直接何らかの問題と直面して
傷つかないための。
それが吃音の正体なんです。
だから本来敵なんかではなくて、
むしろ僕たちを暖かい目で見守ってくれている「味方」なんですね。
その味方を憎んだりするのは、
本来おかしなことなんです。
自ら吃音を欲しているのに、
その吃音を常に叩いている。
どんだけ自分勝手なんだって話ですよね。
僕はある時からこの事実に気が付いたんですが、
本当にその時は涙が出そうになりました。
「そうか、今まで君は俺のことを守ってくれていたのか・・・。
ありがとう。」
と。
綺麗ごとでも何でもなく、
ただただ感謝の言葉があふれてきました。
ここまでの話を聞いてきて、
吃音が自分の味方であるということはなんとなく理解いただけたと思います。
自分にとって必要な存在だから、
吃音は存在しているんだよと。
でもそうはいっても、
吃音から解放されたいというのが本音ですよね(笑)
正直どもるのってウザいんで(笑)
吃音というものは、
そもそもは自分を様々な問題と直面させないために存在しているわけですよね。
だったら、
「自分が強くなるしかないんですよ」
吃音が必要なくなるくらい、
セルフイメージを高めたり、
スキルを磨いたり、
心身ともに成長するしかないんです。
そうすることで問題と対峙する実力をつけていくことで、
別に吃音に頼る必要が無くなってくるんですね。
様々な問題を受け止められるようになるから。
そうすれば、吃音の症状自体も自然と消滅していきます。
そのためにもまずは、
「自分は弱いんだ」
ということを自覚する必要があると思います。
弱いからこそ、問題と立ち向かう実力もないし、
吃音というスケープゴートに頼ってしまうので。
そして自分は弱いんだということを自覚しないと、
そこで成長がストップしてしまうんです。
「はんっ!こんなこと学ぶ必要ないぜ!」
みたいに変なプライドが生まれてきてしまって、
素直に成長することが難しくなるんです。
自分の弱さを自覚すれば、
貪欲に学ぶことができるようになるし、
人に教えを乞うことなどもできるようになる。
だからまずは、
自分の弱さを認識することが非常に重要ですね。
僕も最初はそこからのスタートでした。
自分は未熟者なんだと。
何も知らない若造なんだということを理解したうえで、
貪欲に師匠から知識を学んだりしていました。
だからこそ、
今の自分がいると思っています。
では今回の話をまとめると、
・吃音は「自分」と「問題」との間の緩衝材の役目を果たしてくれている。
あらゆる問題を「吃音のせい」として処理できるので、
自分の未熟さと直接対峙しなくて済む
・吃音は本来敵ではなく「味方」なんだ
・吃音を無くすためには、
吃音という言い訳が必要なくなるくらい自分自身を高めていく必要がある
ということですね。
やっぱり吃音に対して激しい悪感情を抱いてしまっている人が本当に多いので、
まずは吃音に対する認識を改めて、
そして前に進む必要がありますね。
吃音を恨んでも本当に何にもなりません。
ただ自分を傷つけるだけなので。
吃音は本来味方なんだということに気が付いて、
吃音を「許す」ことが大切です。
それではどうもありがとうございました!
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